AIスカウト5サービスのセキュリティ公開情報を比較
以下は公式サイトや公式プライバシーポリシーで確認できた内容を同じ軸で整理したものです。公開情報の範囲が異なるため、空欄や『要確認』をサービスの優劣として扱わず、契約前質問の起点として利用してください。
| 確認項目 | AIスカウトくん | XAION HR | Tasonal | RecoTalent | JAPAN AI HR |
|---|---|---|---|---|---|
| 候補者情報の主な扱い | 媒体上の候補者情報を運用支援で扱う | 公開Web・SNS等の情報をDBサービスとして収集・統合 | レジュメ・選考・スカウト等の候補者データ | 公開キャリア情報や求人情報を使い候補者探索 | 応募者・候補者・面接等の人事データ |
| 暗号化 | TechSuiteの安全管理措置として技術的対策を公表。方式は個別確認 | プライバシーポリシーで必要かつ適切な安全管理措置を公表 | 通信・保存データの暗号化を明記 | データ保護として暗号化を案内 | 厳格なセキュリティ基盤を案内 |
| アクセス権限 | 業務上必要な役職員に限定すると公表 | 安全管理措置の詳細は契約前確認 | メンバーごとの閲覧・操作範囲の制御を明記 | 公開ページでは詳細要確認 | 詳細な権限設計は個別確認 |
| AI学習への利用 | サービス固有の公開記載は契約前確認 | DBサービスの利用目的・取扱いを公開。モデル学習の扱いは個別確認 | 他社・汎用AIモデルの学習に使わないと明記 | 公開ページでは詳細要確認 | 外部への学習利用なしと明記 |
| 契約終了後の削除 | 個別契約・運用条件で確認 | 開示・訂正・利用停止等の手続きを公表。契約データ削除条件は個別確認 | 契約終了時に完全削除と明記 | 利用規約・プライバシーポリシーで確認 | 保存・削除条件は契約前確認 |
| 認証・基準 | 個人情報保護法に基づく安全管理措置を公表 | ISMS認証表示と個人情報保護方針を公開 | SOC2準拠インフラと案内 | 厚生労働省へ特定募集情報等提供事業を届出 | ISO/IEC 27017等を取得済みと案内 |
- 公開ページに記載がない項目を『未対応』と断定しません。
- 認証取得と、自社が必要とする保存・削除・権限要件を満たすことは別問題です。
- 最終的なセキュリティ評価は契約書、DPA、利用規約、個別セキュリティチェックへの回答を含めて行います。
最初に確認するのは『候補者データがどこから来て、どこへ行くか』
AIスカウトサービスは、同じ『候補者選定』でもデータの取得経路が違います。転職媒体のレジュメを扱うサービス、Web上の公開情報を収集するサービス、企業がアップロードした履歴書を評価するサービスでは、確認すべき法務・セキュリティ項目も変わります。
AIスカウトくんは利用媒体の権限を預ける運用
AIスカウトくんは、企業が利用しているスカウト媒体へ運用担当者を招待し、候補者選定や送信を行う運用です。そのため、導入時は媒体アカウントの付与範囲、担当者の権限、候補者情報を社外担当者がどこまで扱うか、媒体規約上の運用代行可否を整理することが重要です。TechSuiteはプライバシーポリシーで、個人データへのアクセス権限を業務上必要な役職員に限定し、委託先を含め必要な監督を行う安全管理措置を公表しています。
XAION HRは公開情報を収集・統合するDBサービス
XAION HRは、SNS、ビジネスSNS、レポジトリ共有サービス、技術情報共有サービス、論文、公開Webページ等から取得した公開情報をDBサービスとして扱います。XAION DATAはサービス向けプライバシーポリシーで、氏名、所属企業、役職、職務情報、経歴、学歴、スキル、SNS URL等の対象項目と情報収集経緯を公開しています。登録型媒体とは情報取得の前提が異なるため、自社の法務・個人情報保護方針と照らして確認します。
Tasonal・JAPAN AI HRは企業が保有する候補者データをAI処理する場面が多い
書類選考、面接、日程調整まで扱うサービスでは、履歴書、職務経歴書、面接記録、評価結果など、よりセンシティブな人事データを扱う可能性があります。そのため、スカウト文面生成だけのサービスよりも、保存期間、閲覧権限、ログ、契約終了後の削除、外部AIへの送信有無を細かく確認する必要があります。
AI学習利用は『自社データが何に使われるか』を分けて確認する
『AIが学習する』という言葉には、複数の意味があります。自社専用の評価基準を改善するための学習と、外部の汎用AIモデル自体の改善にデータを使うことは分けて確認する必要があります。
- 候補者データそのものが外部AIモデルの学習に使われるか
- 企業ごとの選考結果や返信率を自社専用の推薦改善に使うか
- 匿名化・統計化したデータをサービス改善に使うか
- 利用しているAIモデル提供者へデータが送信されるか
- 送信される場合、そのデータ保持・学習オプトアウト条件はどうなっているか
Tasonalは候補者データやスカウト文、面接・選考データを他社モデル改善に使用しないと公式ページで明記しています。一方で、返信率・有効応募率・選考通過率などを候補者属性と紐づけ、企業側の運用改善に使うフィードバック学習を説明しています。この二つは別の話です。
JAPAN AI HRは応募者データを国内サーバーで管理し、外部への学習利用はないと公式FAQで案内しています。AIスカウトくん、XAION HR、RecoTalentについては、公開情報だけで外部モデル学習の全条件まで確認できない項目があるため、契約前にモデル提供者、保存、学習利用、オプトアウトの可否を質問してください。
権限管理と人の承認|誰が候補者情報を見て、誰が送信するか
AIスカウトでは、情報漏えいだけでなく『誰が誤った候補者へ連絡できるか』も運用リスクです。特に大量送信や自動選考を行う場合は、閲覧権限と操作権限を分け、送信・不合格・日程確定など重要操作の承認ルールを決める必要があります。
Tasonalは人の承認と上書きを明示
Tasonalはメンバーごとの閲覧・操作範囲の制御、AI判断の上書き、合否・送信・日程確定など重要判断を人が承認する設計を公開しています。候補者情報の保護だけでなく、AIの誤判断を人が止められる統制が明示されている点は、セキュリティとガバナンスを一緒に考える際の参考になります。
運用代行ではサービス側担当者の権限も確認
AIスカウトくんのような運用代行型では、自社ユーザーだけでなく、代行担当者が媒体上でどの権限を持つかを設計します。候補者閲覧、検索条件編集、スカウト送信、返信閲覧、ステータス変更などを必要最小限にし、不要な管理者権限を付与しない運用が基本です。
保存期間・削除・再委託は契約前に確認する
候補者データは採用活動が終わった後も残り続ける可能性があります。保存期間と削除ルールは、管理画面から削除できるかだけでなく、バックアップ、ログ、再委託先、AI処理基盤まで含めて確認する必要があります。
Tasonalは契約終了時の完全削除を公式ページで案内しています。XAION DATAは保有個人データの開示・訂正・利用停止等の手続きを公表していますが、企業顧客が投入した各種データの保持期間やバックアップ削除の詳細は契約前に確認するのが安全です。RecoTalentも利用規約・プライバシーポリシーへの導線を公開していますが、保存期間や削除SLAまで必要な場合は個別確認が必要です。
- 本番データはどの国・リージョンに保存されますか
- 契約終了後、何日以内に本番・バックアップから削除されますか
- 候補者データを扱う再委託先・クラウド・AIモデル提供者は誰ですか
- 管理者・一般ユーザー・外部運用者で権限を分けられますか
- 操作ログ・アクセスログは取得・提供できますか
- インシデント発生時の通知条件と連絡フローはどうなっていますか
サービス別にセキュリティ確認の重点を変える
AIスカウトくん
媒体権限を外部運用担当者へ付与するため、アカウント権限、担当者管理、媒体規約、候補者情報の取扱い、再委託の有無を重点的に確認します。
XAION HR
公開情報を収集・統合したDBを使うため、取得情報の出所、プライバシーポリシー、オプトアウト、候補者本人からの請求対応などを確認します。
Tasonal
レジュメ・選考結果・面接情報などを扱う可能性があるため、暗号化、権限、学習利用、削除、処理ログ、人の承認を確認します。公式公開情報は比較的具体的ですが、自社要件に必要な証跡は個別に取得します。
RecoTalent
公開キャリア情報を使った候補者探索と求人情報の入力が中心です。公式ページでは暗号化と安全な管理を案内しています。より詳細なアクセス制御、保存期間、学習利用、ログ要件が必要な場合は利用規約・プライバシーポリシーと個別回答で確認します。
JAPAN AI HR
応募者・従業員データまで扱うプラットフォームのため、国内サーバー、ISO/IEC 27017等、外部学習利用なしという公開情報に加えて、ATS連携時のデータ経路、権限、ログ、各機能ごとの保存期間を確認します。
AIスカウト導入前のセキュリティチェックリスト
- 候補者情報の取得元と利用目的が説明されている
- 保存場所とデータ移転先を確認できる
- 通信時・保存時の暗号化方針を確認できる
- ユーザー単位・役割単位でアクセス権限を制御できる
- AIモデルへの学習利用とサービス改善利用を分けて説明できる
- 契約終了後の削除方法と保存期間を確認できる
- 再委託先・クラウド・AIモデル提供者を確認できる
- 重要操作を人が承認・上書きできる
- 操作ログやインシデント通知のルールを確認できる
- 自社の個人情報保護・情報システム・法務のチェックを通せる
この10項目を揃えると、『認証を取っているから安全』『国内企業だから安全』といった一つの要素だけで判断しにくくなります。採用では候補者本人の情報を扱うため、機能導入のスピードよりも、データフローを説明できる状態を作ることが重要です。
運用代行を選ぶ場合も、権限とデータ取扱いを設計する
AIスカウトくんは、生成AIと採用のプロを組み合わせ、候補者検索・選定、スカウト文面作成、送信、返信対応までのスカウト運用を支援します。ツールを自社で操作するサービスとは異なり、媒体へ運用担当者を招待する形になるため、導入時には媒体ごとの権限、担当者が閲覧できる候補者情報、送信・返信対応の範囲を明確にすることが重要です。TechSuiteは個人データの安全管理措置として、業務上必要な役職員へのアクセス限定や、役職員・委託先への監督等をプライバシーポリシーで公表しています。
月額5万円から利用できるプランのほか、利用実績に応じた通数課金プランがあります。媒体利用料は代行費に含まれません。セキュリティ要件が厳しい企業では、料金や運用範囲だけでなく、付与する媒体権限、社内の承認フロー、候補者情報の取扱い方法を契約前にすり合わせることで、運用負荷の効率化と情報管理を両立しやすくなります。
よくある質問
Q. ISOやSOC2の記載があれば、それだけで安全と判断できますか?
認証や準拠は重要な確認材料ですが、それだけでは十分ではありません。自社の候補者データがどこに保存され、誰がアクセスし、AI学習に使われるか、契約終了後にどう削除されるかまで確認してください。
Q. 候補者データをAI学習に使わないサービスを選ぶべきですか?
外部の汎用AIモデル改善への利用と、自社専用の推薦精度改善は分けて考える必要があります。何を学習し、どこへ送信し、他社へ横断利用されるかを確認してください。
Q. 公開情報を集めるサービスは個人情報保護上問題ありませんか?
公開情報であっても、取得・利用目的や本人対応などを確認する必要があります。サービス提供者のプライバシーポリシー、オプトアウト、利用目的を確認し、自社の法務方針とも照合してください。
Q. 運用代行サービスでは何を確認すべきですか?
媒体アカウントの権限、候補者情報の閲覧範囲、担当者管理、再委託、送信・返信対応の責任分界を確認してください。必要最小限の権限にすることが基本です。
Q. 公開ページにセキュリティ情報が少ないサービスは避けるべきですか?
公開情報が少ないことだけで未対応とは判断できません。契約前のセキュリティチェックシートや個別説明で必要項目に回答できるかを確認してください。
更新日・参照元
更新日:2026年09月28日。サービス仕様・名称・料金・契約条件は変更される場合があります。
