採用代行の乗り換えで最初に確認する7つの資産

採用代行を乗り換える際に止まりやすいのは、スカウト送信そのものより、運用資産が旧委託先に散らばっているケースです。最低限、媒体契約、管理者アカウント、求人原稿、検索条件、候補者接点履歴、スカウト文面、KPIレポートの7つを棚卸しします。

誰が契約名義人か、企業側に管理者権限があるか、候補者への返信途中案件が何件あるか、残通数・契約終了日・成功報酬の発生条件は何かを一覧にしてください。

乗り換え先のRPOを決めてから回収を始めるのではなく、現委託先との契約終了日の前に企業側へ正本を戻すことが重要です。

比較表|乗り換え時に見る契約・料金・運用特性

比較軸ビズリーチリクルートダイレクトスカウトdodaダイレクトOpenWorkリクルーティング
主な特徴即戦力DBを直接検索・スカウトハイクラス層へ直接スカウト大規模DBを直接検索・スカウト社員クチコミ利用者へ求人・スカウト
料金の考え方期間・通数を含む複数プラン初期費用0円、採用時は理論年収×15%定額型または月額+成功報酬型基本利用料+固定成功報酬
引継ぎで見る点残通数・検索条件・候補者接点求人・接点履歴・成功報酬対象プラン・配信上限・DB検索条件中途/新卒設定・スカウト枠・応募履歴
注意アカウント権限は契約時の管理者を確認代行可否・操作権限を媒体規約に合わせる定額/成功報酬で引継ぐ費用責任が異なる旧/新プランや利用領域の条件も確認

ビズリーチ|残通数と検索条件を企業側の資産として残す

法人向けビズリーチは企業が即戦力人材DBを検索し、候補者へ直接スカウトするサービスです。公式料金ページでは、利用期間とプラチナスカウト通数を組み合わせた複数プランが案内されています。

代行会社を切り替える時は、残りのスカウト通数だけでなく、職種ごとの検索条件、除外条件、既送信候補、返信候補、面談済み候補を企業側で保存します。新しい担当者が同じ候補者へ重複送信しないよう、接点履歴を引き継いでください。

媒体のログイン情報を共有する方法ではなく、正式なユーザー権限・契約上許可された運用方法で新委託先を追加することも確認します。

リクルートダイレクトスカウト|成功報酬対象の引継ぎに注意する

リクルートダイレクトスカウトは公式で初期費用0円、採用決定手数料は入社時の理論年収×15%、スカウト送信数に制限なしと案内しています。乗り換え時は残通数より、誰がどの候補者へいつ接触し、どの採用が成功報酬対象になるかの記録が重要です。

旧代行会社が送ったスカウトに候補者が後から返信することもあります。契約終了日で候補者を切り捨てず、返信監視期間・候補者引継ぎ・選考中案件の担当を決めてください。

求人掲載数・スカウト送信数に余裕があっても、乗り換え直後に大量送信せず、旧担当の接点を照合してから再開します。

dodaダイレクト|料金タイプと配信上限を含めて引き継ぐ

dodaダイレクトは公式で、初期費用のみ・成功報酬0円の定額プランと、初期費用0円・月額費用+成功報酬のプランを案内しています。定額プランには利用期間・配信通数の上限があるため、乗り換え時は契約期間と残りの配信余力を確認します。

新委託先には、求人別の検索条件、候補者ピックアップ基準、送付済み一覧、返信・面談ステータスを渡します。無料トライアルでDB検索だけを試すケースと、本契約でスカウトを運用するケースも分けて管理してください。

プラン構造が違うため、旧委託先が把握していた採用予算をそのまま「月額費」として引き継がないことも重要です。

OpenWorkリクルーティング|中途・新卒の利用領域とスカウト枠を確認する

OpenWorkリクルーティングは基本利用料+成功報酬の料金体系で、契約プランによってスカウト数が異なります。中途・新卒の両方を扱えるため、旧委託先がどちらの領域を運用していたか、変更手続き・付与枠がどうなっているかを確認してください。

候補者は求人だけでなく社員クチコミや会社評価も確認します。代行会社を変えても、会社紹介・求人・スカウト文で伝える内容が急に変わらないよう、企業側で採用メッセージの正本を持ちます。

ターゲットリスト・テンプレート・応募履歴を新担当へ引き継ぎ、乗り換え後も同じ評価基準で運用できる状態を作ります。

企業側に残すべき正本データを決める

媒体画面だけを正本にすると、委託先変更や契約終了時に運用履歴を追えなくなることがあります。企業側のATSや管理表に、求人ID、候補者ID、媒体、送信日、返信日、面談、選考、結果、担当者を残します。

検索条件やスカウト文も、旧委託先の個人メモではなく共有フォルダ・ドキュメントへ保存してください。候補者の個人情報は契約・プライバシーポリシー・社内規程に従って必要な範囲で保持します。

新委託先へ渡すデータと、旧委託先が削除・返却すべきデータも明確にします。

契約終了後に発生する請求を先に洗い出す

委託契約が終わっても、媒体側の成功報酬や、旧委託先の運用中に接点を持った候補者に関する委託費が後から発生する場合があります。契約終了日だけで費用を区切らず、採用決定・入社・返金規定など、請求トリガーを媒体契約と委託契約の双方で確認してください。

候補者ごとに「初回接点日」「応募経路」「運用担当」「現在の選考状況」「採用時の請求先」を残しておくと、乗り換え後の二重請求や責任範囲の混乱を防ぎやすくなります。

不明な条件は推測で処理せず、媒体運営会社と旧委託先に書面で確認し、新委託先にも共有します。

旧委託先と新委託先を1〜2週間重ねる場合の注意

切替時に一定期間を重ねると引継ぎしやすい一方、同じ候補者へ双方が連絡するリスクがあります。求人・媒体・候補者群ごとに主担当を決め、送信担当の境界日を設定してください。

「9月末まで旧社、10月から新社」のように日付だけで分ける場合でも、9月末までに返信した候補者の選考を誰が持つかは別途決めます。

並行期間中は毎日または数日ごとに未返信・返信・面談予定を突合し、候補者体験を崩さないことを優先します。

KPIの定義を乗り換え前後で変えない

旧委託先と新委託先で「送付数」「返信」「有効返信」「面談」「選考」の定義が違うと、乗り換え効果を比較できません。切替前にKPIの定義を固定し、同じ期間・同じ求人で比較してください。

単純な返信率だけでなく、ユニーク候補者数、面談化、書類通過、採用、採用単価、採用担当の社内工数まで追うと、運用改善の実態が見えます。

乗り換え直後は新担当が検索条件・求人を学習する期間があるため、短期間の通数だけで評価しないことも重要です。

新委託先に渡す運用マニュアルを10項目に絞る

引継ぎ資料は長大にするより、求人ごとのMUST/NG、検索条件、候補者の除外ルール、スカウト文、送信上限、返信ルール、日程調整、面接官連携、KPI、エスカレーション先の10項目へ絞ると実務で使いやすくなります。

特に候補者選定基準は「良い人を選ぶ」ではなく、職務経歴のどこを見るかまで具体化してください。判断が割れた事例を数件残しておくと新担当の立ち上がりが早くなります。

媒体の操作手順より、採用判断の基準と候補者対応の約束事を優先して引き継ぎます。

向く企業・向かないケース

ビズリーチが向く企業:即戦力採用を継続し、残通数・検索条件・候補者履歴を企業側に残しながらRPOを切り替えたい企業です。

リクルートダイレクトスカウトが向く企業:固定費を抑えつつハイクラス採用を継続し、成功報酬対象候補の接点管理を明確にできる企業です。

dodaダイレクトが向く企業:幅広い中途DBを運用し、定額/成功報酬型の違いも含めて採用計画を再設計したい企業です。

OpenWorkリクルーティングが向く企業:中途・新卒や口コミ接点を含む採用メッセージを企業側で統一し、委託先変更後も一貫運用したい企業です。

選び方|乗り換えで確認する10項目

  1. 契約名義:媒体契約が企業名義か確認します。
  2. 管理者権限:企業側に管理者を残します。
  3. 残通数:期間・通数・利用領域を確認します。
  4. 候補者履歴:送信・返信・面談・結果を引き継ぎます。
  5. 求人:原稿と公開状態を正本化します。
  6. 検索条件:MUST/NGと除外条件を残します。
  7. 料金責任:成功報酬対象・請求タイミングを確認します。
  8. 並行期間:旧社/新社の主担当を分けます。
  9. KPI:乗り換え前後で定義を統一します。
  10. データ返却:旧委託先の保持・削除範囲を決めます。

採用代行の乗り換えは、媒体を変更することではありません。媒体と採用データを企業の資産として保持し、運用担当だけを安全に入れ替えられる状態を作ってください。

採用代行の乗り換えで残る運用工数を外部化するAIスカウトくん

採用代行の乗り換えでは、ビズリーチ・リクルートダイレクトスカウト・dodaダイレクト・OpenWorkリクルーティングなどから媒体を絞り込んだあと、媒体契約の名義・管理者権限・候補者履歴・検索条件などの引き継ぎと運用設計という実務が待っています。

採用代行の乗り換えの運用を社内だけで回し続けると、担当者の工数と負荷が集中しがちです。

AIスカウトくん(TechSuite株式会社)は、生成AIと採用のプロを組み合わせたスカウト運用代行サービスです。候補者検索・選定から、一人ひとりに合わせたスカウト文面の作成、送信、返信対応、改善までを一貫して担い、求人ごとにコンサルタントがAIをチューニングします。運用の実務を外部化することで、採用担当者の工数や負荷を抑えながらスカウト運用を続けやすくなります。

料金は、月額5万円から利用できるプランと、利用実績に応じた通数課金プランがあります。媒体そのものの契約・利用料金は代行費に含まれません。ログインやツールの導入は不要で、契約から1週間程度で運用を開始できます。

よくある質問

採用代行会社を変えると媒体も契約し直しですか?

契約名義・媒体規約・利用形態によります。企業名義で契約している場合でも、管理者権限や外部委託先の操作方法を媒体側へ確認してください。

旧代行会社が送ったスカウトへの返信は誰が対応しますか?

切替日後に返信する候補者もいるため、返信監視期間と担当を事前に決め、候補者への連絡を止めないようにします。

乗り換え時に最も重要なデータは何ですか?

候補者の接点履歴、求人ごとの検索条件、MUST/NG、スカウト文、残通数・契約条件、KPIです。

同じ媒体を新旧2社で同時運用してもよいですか?

媒体規約と権限設定を確認したうえで、候補者重複送信を防げる運用が必要です。主担当・対象求人・期間を明確にしてください。

RPO乗り換え後の成果は何で比較しますか?

送付数だけでなく、ユニーク候補者、返信、面談、選考、採用、採用単価、社内工数を同じ定義で比較してください。

更新日・出典

更新日:2026年9月18日。料金・機能・契約条件は変更される場合があります。公開・契約前に法人向けビズリーチ料金ページ、リクルートダイレクトスカウト公式ガイド、dodaダイレクト公式、OpenWorkリクルーティング料金ページで最新情報をご確認ください。