役割1|採用要件・優先順位を決める
採用責任者または求人オーナーが、採用人数、期限、MUST・WANT・NG、条件緩和、求人の魅力を決めます。
この役割は、外部支援を利用しても企業側が最終責任を持つ必要があります。
複数求人がある場合は、どの求人を優先して候補者検索・送付するかも決めます。
担当候補は、採用責任者、人事、現場マネージャー、事業責任者などです。
役割2|媒体・検索条件を設計する
採用ターゲットに合う媒体を選び、求人要件を検索条件へ落とし込みます。
職種、業種、経験、勤務地、年収、キーワードなどを設定し、検索結果を見ながら調整します。
媒体ごとに検索項目や候補者層が異なるため、複数媒体を使うほど管理工数が増えます。
検索条件設計だけ外部の専門会社へ相談し、社内で運用する方法もあります。
役割3|候補者を検索・選定する
実務工数が大きくなりやすい工程です。
検索結果から候補者プロフィールを確認し、MUST・WANT・NGに沿ってスカウト対象を選びます。
難職種では一人の候補者を確認する時間が長くなります。
また、候補者数が多い求人では毎週・毎月大量のプロフィール確認が必要です。
選定基準を文章化し、同じ情報には同じ判定を適用すると担当者間のブレを減らせます。
役割4|文面を作成・送信する
求人ごとの共通文面、職種別訴求、候補者ごとの個別文を作ります。
個別化を多くするほど工数は増えます。
候補者情報が少ない場合に無理な個別文を作らない、候補者プロフィールにない志向を推測しないなど、品質ルールを決めます。
送信操作を外部へ任せる場合は、媒体の第三者利用・アカウント条件を確認します。
役割5|返信・面談・選考へつなぐ
候補者から返信が来た後、面談打診、質問対応、日程調整を行います。
誰が一次返信するか、求人条件への質問を誰へ確認するかを決めます。
返信後に企業側の確認が止まると、送付量を増やしても面談につながりません。
役割6|KPIを確認し改善する
送付、返信、面談、応募、選考、採用を求人別・媒体別に確認します。
送付不足なら検索条件・運用工数、対象率が低ければ検索・選定、返信が低ければ候補者層・求人訴求・文面を見直します。
レポート作成だけでなく、誰が次の改善案を決めるかを明確にします。
必要工数を左右する7つの要因
1. 求人数
求人が増えるほど、採用要件、検索条件、文面、KPIが増えます。
同じ職種でも勤務地やレイヤーが違えば別設計が必要な場合があります。
2. 媒体数
媒体ごとに検索条件・スカウト・候補者層・規約が異なります。
5媒体を使えば単純に作業が5倍になるわけではありませんが、管理対象は増えます。
3. 月間送付数
送付数が増えるほど候補者検索・確認・文面・送信の工数も増えます。
ただし、送付作業より候補者選定に時間がかかる求人もあります。
4. 候補者選定の難易度
職種名・年数だけで判断できる求人と、職務経歴を詳しく読まないと判断できない求人では工数が異なります。
エンジニア、コンサルタント、専門職、管理職などでは確認項目が増えることがあります。
5. 文面の個別化
共通テンプレート中心か、候補者ごとに経歴を確認して個別文を作るかで工数が変わります。
個別化の長さだけでなく、どの情報を確認するかも影響します。
6. 返信・日程調整量
返信が増えるほど、面談打診、候補者質問、日程調整の業務も増えます。
送信担当と返信担当を分けるかを検討します。
7. 改善頻度
検索条件や文面を毎週レビューするのか、月次で見るのかで必要工数が変わります。
改善頻度は送付量・母集団に合わせて決めます。
1人運用が向いているケース
・求人・媒体が少ない
・送付量が大きくない
・採用担当者が候補者検索の時間を確保できる
・求人要件が明確
・検索・文面・KPIの運用ノウハウがある
・返信後の候補者対応も無理なく行える
1人運用でも、すべてを毎日行う必要はありません。
曜日や時間を決め、検索・送信・返信・KPIレビューを分けて運用する方法があります。
ただし、担当者が面接・入社対応と兼務し、スカウトが毎週後回しになる場合は体制不足のサインです。
複数人で分担した方がよいケース
・複数求人・複数媒体を運用している
・月間送付量が多い
・難職種で候補者確認に時間がかかる
・返信・面談調整が多い
・現場責任者の候補者レビューが必要
・検索・文面・KPI改善を専門的に行いたい
分担する場合は、求人ごと・媒体ごと・工程ごとのいずれかで役割を分けます。
求人ごとに担当を分ける
各担当者が特定求人の検索から返信まで持つ方法です。
求人理解を深めやすい一方、媒体知識や選定基準が担当者ごとに分散する可能性があります。
工程ごとに担当を分ける
検索・選定担当、文面・送信担当、返信担当、KPI担当などに分けます。
大量運用では効率化しやすい一方、求人理解の引き継ぎが重要です。
媒体ごとに担当を分ける
媒体固有の操作・検索ノウハウを蓄積しやすくなります。
一方、同じ求人でも媒体ごとに担当者が変わるため、求人要件の正本を共有する必要があります。
現場責任者をどこに入れる?
現場責任者が全候補者を確認すると、精度は上がりやすい一方で送付が止まることがあります。
おすすめは、運用初期や難しい候補者だけレビューし、判断ルールが安定したら確認範囲を調整する方法です。
たとえば、初回20〜30名の候補者を現場と確認し、「対象」「対象外」「要確認」の理由を選定基準へ反映します。
ただし、サンプル数に普遍的な正解はないため、求人難易度と社内工数に合わせます。
RACIで役割を決める
運用体制では、誰が作業するかだけでなく、誰が最終責任を持つかを決めます。
たとえば次のように分けます。
採用要件:実行=人事、最終責任=現場責任者
検索条件:実行=採用担当または外部支援、最終責任=人事
候補者選定:実行=採用担当、要確認=現場
文面:実行=採用担当、求人条件確認=人事
送信:実行=媒体条件に沿った担当者
返信:実行=採用担当、求人条件の回答=現場・人事
KPI改善:実行=採用担当、条件変更承認=求人オーナー
実際の分担は企業・媒体ごとに変わります。
外部支援を入れる判断
採用担当者を追加する以外に、スカウト代行やRPOを使う方法があります。
外部支援が向いているのは、候補者検索・送信の工数が不足している、複数媒体の運用が難しい、検索・文面のノウハウが不足している場合です。
全部を外注する必要はありません。
候補者リスト作成だけ、検索条件設計だけ、文面だけ、KPIレビューだけといった部分委託も可能です。
ただし、第三者が媒体を操作する場合は、媒体のアカウント・委託条件を確認します。
必要人数を算出する考え方
固定人数ではなく、工程ごとの月間工数を積み上げます。
1. 求人ごとの候補者確認件数を見積もる
2. 1人確認する平均時間を実測する
3. 文面作成・送信にかかる時間を実測する
4. 返信・日程調整件数を見積もる
5. 週次・月次のKPIレビュー時間を加える
6. 求人要件変更・現場確認の時間を加える
たとえば、候補者確認が月20時間、文面・送信が15時間、返信・調整が10時間、KPI・改善が5時間なら、月50時間の運用です。
この数字を担当者の他業務と比較し、社内で持てるかを判断します。
ここで重要なのは、上記の時間は例示であり、全企業の標準値ではないことです。実際の自社運用で計測します。
体制不足のサイン
・契約通数が毎月余る
・候補者検索が数週間止まる
・企業側の候補者確認待ちが続く
・返信後の対応が遅れる
・検索条件や文面を長期間更新していない
・担当者が変わると選定基準が変わる
・媒体ごとのKPIを把握できていない
複数当てはまる場合は、担当追加、役割変更、外部支援を検討します。
AIで体制を効率化できる工程
生成AIは、求人要件の整理、検索キーワード案、文面のたたき台、KPI要約、改善仮説などに使えます。
一方、AIを導入しても候補者確認・媒体操作・返信がすべてなくなるわけではありません。
また、候補者情報の外部AI利用やRPAによる媒体操作は媒体条件を確認する必要があります。
AIを「人数をゼロにする仕組み」ではなく、「同じ人数で判断・文章作成・分析を効率化する仕組み」として考えると体制設計しやすくなります。
AIスカウトくんによる運用体制の補完
AIスカウトくんは、TechSuite株式会社が提供する、生成AIと採用のプロを組み合わせたスカウト代行サービスです。
候補者選定、スカウト文の作成、返信対応、運用改善までを支援します。
採用担当者を増員する代わりに、検索・選定・文面・送信などの一部を外部支援し、企業側は採用要件・候補者面談・選考へ集中する役割分担もできます。
よくある質問
ダイレクトリクルーティングは1人で運用できますか?
求人・媒体・送付量・候補者選定難易度によります。1人で運用できるケースもありますが、他業務と兼務して検索・送信が止まるなら体制を見直します。
何人いれば十分ですか?
普遍的な人数はありません。候補者確認、文面・送信、返信、KPI改善の実測工数から必要な稼働を算出します。
現場責任者は全候補者を確認するべきですか?
必ずではありません。初期や要確認候補だけレビューし、判断ルールが安定したら確認範囲を調整する方法があります。
外注すると社内担当者は不要ですか?
通常は不要にはなりません。採用要件、条件変更、候補者面談、選考など企業側の判断が必要です。外部支援は実務を補完する役割として使います。
AIスカウトくんに関するよくある質問
スカウト代行とRPOの違いは?
違いは支援範囲です。AIスカウトくんはスカウト運用を中心に支援し、TechSuiteでは採用活動全体を支援するRPOサービスの「AI RPOパートナー」も提供しています。
候補者検索から送信まで、すべて任せられる?
はい。AIスカウトくんでは、候補者検索・選定からスカウト文の作成、送信まで対応できます。ただし、プランによっては検索条件の作成や定期的な振り返り・改善支援を含まない場合があります。
スカウト媒体の利用料金は代行費に含まれる?
いいえ。AIスカウトくんの代行費とは別に、利用するスカウト媒体の契約・利用料金が必要です。
新卒採用と中途採用の両方で使える?
はい。AIスカウトくんは新卒採用・中途採用の両方に対応しています。人材紹介会社の候補者スカウト運用にも対応できます。ただし、媒体の利用規約により第三者による代行が認められていない媒体では対応できません。
どのスカウト媒体でも代行できる?
はい。ビズリーチやOpenWorkリクルーティングなど、基本的に各種スカウト媒体で代行できます。ただし、媒体の利用規約により第三者による代行が認められていない媒体では対応できません。利用予定の媒体について、事前に対応可否を確認します。
まとめ|必要人数ではなく、必要な役割と月間工数から体制を決める
ダイレクトリクルーティングの必要人数に、全企業共通の正解はありません。
求人、媒体、送付量、候補者選定、文面、返信、改善の工数を分け、誰が担当するかを決めます。
1人で安定して回せるなら内製で問題ありません。複数求人・媒体や難職種で工数が増える場合は、チーム分担または外部支援を検討します。
人数を先に決めるのではなく、「どの工程が止まると採用活動が止まるか」を見て体制を作ることが重要です。
